
多くの人は、誰かと一緒にいることで安心感を抱きます。
同じ方向を目指す仲間、一緒に頑張れるパートナー。
そうした存在は、心強く、とても大切です。
でも――
本当に自分がやりたいことを始めようとすると、
その輪から一歩外に出る「孤独」を感じることもあります。
そんなとき、気持ちをわかってほしくて誰かに相談する。
けれど、もしそこで否定されたり、反対されたりしたら……
自分の思いに蓋をして、またいつもの日常に戻ってしまうこともあるかもしれません。
だからこそ、大切なのは――
他人の反応に振り回されずに、自分の中にある“ほんの小さな勇気”を育てていくこと。
その小さな勇気が、きっといつか、あなたをそっと後押ししてくれる日が来るはずです。
これは、僕自身が感じた「違和感」の話です。
20代、30代のときと変わらない光景。
けれど、40代を迎えた今、改めてその光景を見たとき――
心の奥で、なにかが揺れたのです。
仕事中、昼休みになると、社員たちが一斉に食堂へ向かいます。
同じ制服を着て、背丈こそ違えど、同じような背中が列になって並んでいく。
ある日、その中にいる自分に、ふと静かな違和感を覚えました。
「たしかに“ひとりじゃない”という安心感はある。
でも、この中に“自分”という存在はあるんだろうか?」
みんなと一緒であることが悪いわけじゃない。
支え合い、協力し合うことの大切さも、よくわかっています。
でも、今の僕にとっては――
その中に身を委ねすぎると、自分の輪郭がぼやけてしまうような、そんな感覚があったのです。
そんな違和感を抱えたまま迎えた週末。
最寄り駅の路上で、子どものダンス発表会が行われていました。
自分の子の番を待ちながら、他の子どもたちの踊りを見ていたとき――
色とりどりの衣装を着た子たちが、真剣に、そして楽しそうに踊っている姿が目に入りました。
お互いに目を合わせ、笑い合いながら、自分たちの「個」を表現している。
その姿に、心が惹きつけられました。
目が、イキイキしていたんです。
やっぱり、自分を出せる世界があると、人は輝くんだ。
あらためて、そう思わせてくれる瞬間でした。
社会を知ること、そこに適応していくことはとても大切です。
でも、社会に埋もれて“自分”を出せなくなってしまうのは、すごく悲しいこと。
そんなことを、しみじみと感じた週末でした。
あなたは今、心から「自分」を出せる場所がありますか?
僕にとっては、ここがその場所になりつつあるのかもしれません。
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